院長日々雑感② <インプラントは最良最善の方法?>

何らかの原因で歯が欠損したとき、そこに歯を補填する方法は、ブリッジ、入れ歯、インプラントの3種類しかありません。この方法どれもが、メリット、デメリットがあり、どの方法がいちばん最良最善ということはありません。よくインプラントが最善の方法だと言う歯科医がいますが、インプラント治療を一方向しか見ておらず、決してそのようなことはなく、私はそのような歯科医師を信用していません。私はインプラント認定医ですがインプラントのデメリットも理解しているつもりで、インプラントだけが最良な方法だとは思ってはいません。ケースによっては、ブリッジが最善な患者もいれば、入れ歯が最善な患者さんもおり、インプラントは選択肢の一つと捉えています。患者さんのご希望も考慮して、患者さんの状態(基礎疾患の有無、骨の状態、臨在歯の状態、残存歯の有無、顔貌、はぎしりの有無、喫煙者かどうか、上下顎の嚙み合わせ、等々)を元に患者さんにとって最良最善の方法をアドバイスをし、その方法を勧めるのですが、困るのは、例えば、どう考えてもインプラントには向いていない患者さんが、インプラント治療を強く希望される場合です。この場合インプラント治療は可能なのですが、長期的な予後に不安が残る場合がほとんどですが、私は、このような患者さんには、繰り返して説明して理解していただくようにしています。

文書監修 岡田孝志(インプラント認定医。岡崎市インプラントインスティテュート主管)

院長日々雑感①   <歯科医と患者さんとの相性>

当院には、ベテランの歯科医師の先生、中堅の歯科医師、若い歯科医師といろいろな歯科医師が在籍しています。臨床経験年数も、出身大学も、今までの経歴も、勉強してきた内容も異なります。最近の若い先生が大学歯学部で学んだ内容が、私がかつて学んだ内容とまったく異なったり、また正反対の内容のことも少なくありません。時代により学んだ内容が違うのです。ですので、歯科医師個人の考え方、治療方針、治療方法が歯科医一人一人異なるのは(歯科医師側からみると)ある意味当然なのです。しかし、歯科医師によって治療方針が違っていては患者さんは混乱してしまいますので、歯科医院全体としては歯科医師同士で意見を出し合い、議論し、治療方針を統一するように取り決めています。しかしながら、細かいところではどうしてもその先生個人の考えが出てしまうことがあります。そこで重要になってくるのが、歯科医師と患者さんとの相性の良し悪しであると思っています。男女の仲にも相性があるのと同様、歯科医師と患者さんとの間にも相性は存在すると感じています。この先生の説明は納得いかない、何を言っているのかわからない、と思ったことのある患者さんも少なくないのでは?。結局、人と人ですので嚙み合わない人とはどこまでいっても嚙み合いません。そしてこの場合、多くは治療自体も上手く進みません。お互いが不幸なことになります。患者さんは自分と相性のいい歯科医師を見つけ出すことが大切で、残念ながら当院にそういう歯科医師がいなければ、他医院をあたってみたほうがいいと思います。

文書監修 岡田孝志(インプラント認定医。岡崎市インプラントインスティテュート主管)