患者の知らない矯正治療② <抜歯すべきか?>

歯並びがよくないということはどういうことでしょうか。簡単にいうと、すべての歯がきれいに並ぶほど顎が広くないため、ですが、これを説明するときに、顎をベンチに例えて、また、歯をベンチに座る人間に例えて説明することがあります。歯並びが悪いということは、10人掛けのベンチに強引に11人座らせる(まっすぐにきれいには座れない)というのと同じことです。では人間をベンチに整然とまっすぐに座らせるにはどうしたらいいでしょうか? その答えは次の3つしかありません。まず1つめは、10人掛けのベンチを11人掛けのベンチに拡大して11人が楽に座れるようにしてあげる方法。(つまり、顎を広げて全部の歯がまっすぐにきれいに並ぶようにしてあげる方法。)しかし、この方法には限界があり、万能ではありません。2番目の方法は、11人全員がダイエットして、身体をスリムにさせて11人全員をきれいに座らせる方法。(1本1本の歯をほんの少し丸めて細くスリムにし、「これを矯正用語でIPRと言います」すべての歯をきれいに並ばせる方法。)最後の3番目の方法は、1人抜けてもらい、11人を10人にしてその10人を楽に座らせる方法(1本抜歯して、残りの歯をすべてきれいに並べる方法)です。このうち最も注意しなければならないのは1番目の方法で、抜歯を避けたいがために限界を超えて顎を拡大する歯科医師がいかに多いことか限界以上に顎を拡大すると歯が斜めに傾いたり、嚙み合わせを破壊したりしてしまい、重篤な事態を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

文章監修 岡田孝志(インプラント認定医。岡崎市インプラントインスティテュート主管)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です